本記事は、DWARF 3を使用して天文写真を撮影する際の4つの重要なステップ、つまりダークフレーム、ライトフレーム、フラットフレーム、バイアスフレームを記録したものです。これらのステップの目的は、皆さんが撮影した天文写真ができるだけ明確で正確であることを確保することです。
1.ライトファイル撮影
定義:ライトファイルとは、カメラで撮影した天体の元の画像です。
ライトファイルの自動撮影プロセス:
⒈天文モードに切り替え(必要に応じて赤道儀モードを設定)
⒉星図で「GoTo」を選択してターゲットに移動
⒊パラメータを設定 - 露出、ゲイン、撮影枚数
ライトファイルでの手動撮影手順:
⒈天文モードに切り替え(必要に応じて赤道儀モードを設定)
⒉星点のピント合わせ
⒊校正
⒋星図で手動GoToを選択してターゲットに移動
⒌設定パラメータ - 露出、ゲイン、撮影枚数
2.ダークファイル撮影
定義:ダークファイルとは、カメラのレンズを完全に遮光し、一切の光がカメラに入らない状態で撮影された画像を指します。光が入らない状況でも、カメラのイメージセンサーはその物理特性により微弱な電気信号を生成します。この信号が暗場画像として記録されます。 役割:ライトファイルに含まれる熱ノイズや暗電流ノイズを除去するために使用されます。ライトファイルの画像からダークファイルの画像を減算することで、天体からの光だけを含む純粋な画像を得ることができ、画像の品質を大幅に向上させることができます。 撮影のポイント:ダークファイル撮影では、露光時間や温度などの条件をライトフレームと一致させることが重要です。
ダークファイル撮影の手順:
⒈NDフィルターを取り付け、カメラボディにレンズを取り付け、DWARF 3を暗い環境に置く
⒉天体モードに切り替え - 機能 - 暗所
⒊ライトフレームと同じ露出、ゲインパラメータを設定する
3.バイアスファイル撮影
定義:バイアスファイルは、カメラのシャッタースピードが最速で、ゲインパラメータがライトファイルと同じ条件で撮影された画像です。これはカメラの電子システムのベースライン信号を記録しており、読み出しノイズなどが含まれます。光の露光が行われていない状態でのカメラの基本的な電気信号状態です。 役割:バイアスファイルは天文画像処理でもノイズ補正に使用されます。これはライトファイルにおける読み出しノイズなどをさらに正確に除去する手助けとなり、ダークファイルやフラットファイルと組み合わせて使用することで、ライトファイルのさまざまなノイズや不均一性を総合的に補正できます。これにより、最終的な天文画像の品質が向上します。 撮影のポイント:カメラは電源を入れるたびに偏置が一貫していないため、バイアスファイルはライトファイルを撮影する際にその場で撮影することが推奨されます。撮影枚数はライトファイルの枚数の1倍から数倍であり、最小のシャッタースピードを使用するため、バイアスファイルの撮影はほぼ時間を消費しません。できるだけ多く撮影することが推奨されます。
バイアスファイル撮影の流れ:
⒈撮影方法はライトファイルと一致させる
⒉増益は変えず、露出時間を最短に設定
4.フラットファイル撮影
定義:フラットファイル撮影は、均等に照らされた平面を撮影した画像です。この平面は、昼間の白い紙、コンピュータの白い画面、または専用の平場板などです。 役割:光学系やセンサーの不均一性を補正することができます。後処理で、天体写真の周囲の暗いコーナーの明るさを適切に調整し、光害による空の明るさの不均一さを適切に減らすことも可能です。 撮影のポイント:ライトファイルと同じパラメータを使用し、撮影対象を変更し、露出時間を調整します。
フラットファイル撮影の手順:
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鏡頭対准白色平面目標:
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例えば、白日の白紙、スマートフォンやコンピュータの白い画面(明るさを下げる)、または専用の平場板。
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撮影モードの選択:
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天体モードに切り替えます。
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パラメータの設定:
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フィルター、ゲインを明るい場面と一致させ、枚数を10に設定します。露出時間を調整します(例:1/3秒)、画面が純白から少し暗くなるまで(過曝しないように)調整します。
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平場のヒストグラム数値を確認(PI、Siril、PSなどのツールを使用):
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画像ソフトウェアで平場の平均値が2000-3400以内であることが望ましいです。
注意:画像に不均一な状態(影や明るい帯)が現れた場合、平場を再撮影することができます。このときの平場データの平均値は、天文画像の明るさの平均値に近くなる必要があります。
上記の4つのステップを実行することで、撮影した天文写真のノイズや不均一性を可能な限り減らし、より鮮明で正確な天文画像を得ることができます。撮影中は忍耐を持って取り組むことを忘れないでください。天文写真は時間と練習が必要なことが多いためです。楽しい撮影をお祈りします!